コラム October 02, 2019

【お酒を飲んだ時の睡眠対策】ポイントは水分補給と刺激の遮断

本コラムでも再三にわたって、飲酒が快眠を妨げることをお伝えしてきましたが、会社の付き合いなどでどうしても遅い時間まで飲む機会もあることでしょう。

今回は、そんな時に役立つ対策を2つ紹介しますので、みなさんの参考にしてください。

睡眠への悪影響を、最低限に抑えられますよ。



一番注意すべきは寝た後の中途覚醒

アルコールは脳を覚醒させるので、眠りを浅くします。

気分がリラックスして寝つきはよくなっても、体内でのアルコールの分解が完了したら、目が覚めてそのまま眠れなくなることもあるんです。

また、いびきをかいてぐっすり眠っているように見えても、外部からの刺激に対していつもより敏感になっているのも、アルコールを摂取した後の睡眠の特徴として挙げられます。

こうしたカラダの仕組みを考えて、遅い時間までお酒を飲んだら、下記に挙げるような対策を講じてください。

・光の刺激を受けないよう、アイマスクを着用する
・音で目がさめないように、耳栓をして寝る
・暑さや湿気の刺激を避けるため、エアコンで室温と湿度を調整する
アイマスクや耳栓は、帰宅後に探していると目が覚めてしまいますから、枕元に置いておくといいですね。



水分補給は飲んでいる時から意識して行なう

アルコールを摂取した時の睡眠対策として、もう1つ重要なのが水分補給です。

肝臓がアルコールを分解するときは、体内の水分を大量に消費します。

飲みすぎて夜中に目が覚めた時、喉が渇くのはこのためです。

そこで、必ず実践していただきたいのが、摂取するアルコールとほぼ同じ量の水を飲むということ。

さらに、寝る直前もコップ1杯の水を飲み、枕元にも喉が渇いて目が覚めた時に備えて、水を用意しておくといいでしょう。



少量の飲酒であれば、それほど水分は消費されませんが、飲む量が多くなったにもかかわらず水分を摂らなかったら、寝ている間に脱水症状を引き起こす可能性が高まります。

このような対策を徹底してお酒を楽しめば、アルコールによる睡眠の影響は皆無になるとまではいきませんが、ストレス解消につながって、翌日から眠りの質が高まるかもしれませんよ。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)