コラム October 10, 2019

快眠の新常識!食物繊維で眠りが深くなりストレスにも強くなる!

健康的な生活を送るには、栄養バランスに優れた食事を毎日取ることが重要です。

なかでも、「第6の栄養素」と呼ばれるようになった食物繊維は、快眠をサポートするパワーにあふれています。

今回は、この栄養素の魅力をあますところなく紹介しますので、みなさんの食生活の参考にしてみてください。



疲労回復が進む“深睡眠”を強力にサポート

豆類や野菜、海藻などに多く含まれている食物繊維は、生活習慣病の予防や腸内環境の改善など、健康維持に欠かせない栄養素です。

しかし、睡眠にも深い関係があることは、あまり知られていませんよね。

アメリカのコロンビア大学で行なわれた研究によりますと、夕食に食物繊維を多く摂ると、寝つきがよくなるばかりか、疲労回復が進む深度が高いノンレム睡眠(深睡眠)が得やすくなることが分かっているんです。

また、糖分が多い食品を食べると、睡眠の質が下がるのですが、食事の時に食物繊維を先にとることで、その吸収が穏やかになって朝までぐっすり眠れます。

このような特性を考えて、

・食事のときは、最初に野菜を食べる「ベジタブルファースト」を心がける
・1日24グラム以上の食物繊維を摂る
という食習慣を身につけましょう。

ちなみに、100グラム当たりの食物繊維含有量は、大豆で16グラム、わかめで5.4グラム、しめじで3.4グラムとなっています。



腸内環境の改善で快眠がさらに進む!

食物繊維の性質で、もう1つ覚えておきたいのは、腸内環境の改善に役立つということです。

わたしたちの腸には、善玉菌と悪玉菌、そして、どちらにも属さない菌(日見和菌)の3種類が棲みついています。

このバランスを維持するのが食物繊維で、過不足なく摂っていれば、睡眠ホルモンの原料となる「セロトニン」が腸内でしっかり生成され、睡眠のリズムが乱れなくなるのです。

また、自律神経の安定も腸内環境にかかわっていますので、食物繊維を摂ることで心身をリラックス状態に導く、副交感神経もはたらきやすくなります。



食物繊維には、水溶性タイプと不溶性タイプがあり、それぞれ役割が異なりますので、ネットなどを参考に含有量をチェックして、多種類の食品を摂るようにすることを心がけましょう。

食物繊維と一緒にオリゴ糖も摂取すれば、善玉菌が活性化して、理想的な睡眠がとれるだけでなく、ストレスへの対応力向上や美肌効果など、さまざまなメリットが得られますよ!

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)