コラム November 03, 2019

いびきを毎日かいている方は要注意!睡眠時無呼吸症候群の恐ろしさとは?

みなさんは、毎日朝起きたときに、ぐっすり眠れたと感じていますか?

もし、熟睡感がなく、口の中がいつも乾いているという方は、睡眠時に無呼吸の状態に陥っている可能性があります。

すぐに治療を始めないと、命にかかわる病気になったり、他人を巻き込む事故を引き起こしたりするリスクが高まりますよ!

潜在的な患者は全国に300万人も!

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に10秒以上の無呼吸状態が30回以上、もしくは、1時間に5回以上発生する病気です。

呼吸が止まれば空気中から酸素を取り込めなくなりますから、カラダ中が酸欠状態になり、脳は興奮状態になって眠りが一気に浅くなります。

さらに、日中は強い睡魔に襲われて、突然居眠りをしてしまうことも。

車の運転中にこの症状が出て、痛ましい事故が発生したというニュースは、みなさんも耳にしたことがあるでしょう。

また、脳の酸欠状態が長くなることで、心筋梗塞や脳梗塞といった命にかかわる病気のリスクが高まりますし、脳内にたまる老廃物(アミロイドベータ)の排出が進まず、認知症になることもあります。

それほど、いびきが重症化して発生する睡眠時無呼吸症候群は、深刻な病なのです。

全国にこの病気の患者は20万人いるのですが、予備軍や症状に気が付いていない人を含めると、300万人を超えると推測されているんですよ!

スマホアプリで自分の無呼吸を発見したらすぐに病院へ

この恐ろしい睡眠時無呼吸症候群は、1人で寝ている方の場合、なかなか自分の症状に気づけません。

そこでおすすめしたいのが、寝ている間のいびきや歯ぎしりなどの音を録音してくれるアプリの利用です。

スマートフォンで「いびき アプリ」というキーワードで検索したら、無料で使えるいびき測定アプリがいくつか表示されます。

まずは、使いやすいアプリを選んでインストールし、睡眠時の呼吸を確認してみてください。

そして、無音(=無呼吸)の時間が上記で説明した時間と同じぐらいあったら、すぐに耳鼻科で診察を受けましょう。

睡眠時無呼吸症候群を治すには、マウスピースの使用や、CPAP(シーパップ)と呼ばれる器具を装着して、睡眠中に体内に空気を送り込むなどの方法があります。

いずれにしても、早期の治療が自分だけでなく他人の命を守ることにもつながりますし、眠りの質が向上して日々の活動力アップも期待できますので、さっそく今晩からしばらく、いびきを計測してみてください。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)