コラム January 15, 2020

【快眠と美容に関わる食材の新常識①】乳酸は生きて届かなくてもOK!

インターネットでいつでも知りたい情報が得られるようになった半面、間違った知識も拡散されるようになりました。
その影響で、健康や美容面に悪影響が及んでしまうことも、多々、あるのが実状です。
そこで今回から3回に分けて、快眠や睡眠美容に関わる食材や成分などをピックアップして、正しい知識をレクチャーしていきます。
みなさんの食生活やアンチエイジングが、根底から覆ってしまうかも?



新常識①:乳酸菌は生きて腸に届かなくてもOK!

腸内環境のバランスがよくなると、カラダの冷えが改善されたり、自律神経が整いやすくなったりして、睡眠の質が向上します。
ほかにも、美肌効果やお通じの正常化など、腸の調子を整えると美容面でもプラスに働くのです。
テレビの健康番組でも、“腸活”をテーマにすることが多くなり、スーパーやコンビニでは、機能性が高い乳酸菌食品が飛ぶように売れていますね。

なかでも注目度が高いのは、「生きて腸まで届く乳酸菌」が配合された食品です。
しかし、乳酸菌は死んだ状態で腸に届いたとしても、すでに腸内に存在する善玉菌のエサになるので、腸内環境の改善に役立ちます。
さらに、どの種類の乳酸菌が生きて腸まで届くかは、調べる術がないのが実状。

「腸活は、普通のヨーグルトなどでも十分に効果が期待できる」
と覚えておきましょう!

新常識②:「牛乳は体に悪い説」は根拠がない

「牛乳を飲むと、ほかの栄養素の吸収が阻害される」
「カルシウムが摂取できるどころか、骨がもろくなる」
健康飲料の代表格である牛乳は、一部で、このような悪影響があると指摘されています。

しかし、この“牛乳有害説”を裏付ける医学論文などは存在せず、一部の健康番組で議論されたことで広まったデマと考えられるのです。
牛乳には、睡眠ホルモンの「メラトニン」の原材料である、トリプトファンというアミノ酸が含まれています。
毎朝コップ1杯ぐらい飲むようにすれば、15時間後にメラトニンへと変わりますので、睡眠や美容にはプラスにはたらくんです。
ただし、アレルギー体質の方は、摂取をなるべく避けるべきでしょう。

次回は、疲れ目によいとされているフルーツと、お肌のプルプル成分について解説します!

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)