コラム February 21, 2020

同じ抗酸化物質でも作用が異なる!疲労回復に最適な食材とは?

わたしたちの体内には、ウイルスや雑菌などを除去する「活性酸素」が存在しています。
この物質が増えると、心身の疲労がたまるうえに、細胞の老化が進むのです。
そこで役立つのが、活性酸素を減らしてくれる「抗酸化物質」なのですが、摂り方の工夫で健康状態がグンとアップするんですよ!



うなぎや焼肉では疲労が取れない?

昔から、疲れを取る食材と言えば、うなぎや焼肉が効果的と言われてきましたが、実はこれらの食材には豊富な栄養が含まれているものの、疲労回復に対する即効性はないのです。

ココロの疲れは、主に酸化ストレスの蓄積が原因なのですが、これは活性酸素の増加によって引き起こされます。
活性酸素は、太陽光に含まれる紫外線を浴びたり、過度なストレスを感じたりすることで増加し、体内の蓄積量が増えると慢性疲労や細胞の老化につながるのです。

こうした健康トラブルを防いでくれるのが、食品に含まれる「抗酸化物質」なのですが、種類によってその作用は大きく異なります。
とくに、脳の疲労回復は時間がかかりますので、効率的な摂取方法を押さえておきましょう。



ココロが疲れは「イミダペプチド」で解消!

まず、抗酸化物質の代表格として挙げられるリコピンやカロテンは、野菜や果物に多く含まれています。
アンチエイジングにも欠かせない成分なので、女性の方でしたら、ご存知かもしれませんが、体内に取り込まれると比較的短時間で消費されてしまうのが特徴です。

お肌のダメージ修復などには効果絶大ですが、残念ながら脳の酸化ストレス除去はできません。

これに対して、鳥のムネ肉や青魚(カツオやマグロ)などに含まれる「イミダペプチド」は、体内で一度分解されてから再合成されるため、ほかの抗酸化物質より作用時間が長く、脳の疲れもしっかり取ってくれるんです。



こうした食材の特徴を踏まえて、毎日の食事メニューに抗酸化物質を取り入れて、ストレス社会に強い体質づくりを目指してみましょう。
食材のパワーを利用しつつ、毎日深い眠りが得られるようになれば、日々の行動力や思考力アップにつながり、生活の充実度が一段と上昇しますよ!

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)