コラム March 20, 2020

季節の変わり目に起きやすい不眠対策!副交感神経を優位にするには?

昔から、季節の変わり目は体調を崩しやすいと言われていますが、春はその最たるシーズンです。
気温が上がって過ごしやすくなる一方で、わたしたちの生命活動を司る自律神経は、温度変化についていけなくなります。
自律神経の乱れは、不眠にもつながりますので、本記事を参考に対処法をおさえていきましょう!

寒い季節は交感神経が優位になるワケ

気温が低い冬シーズンは、血管を収縮させて体内に熱をためる自律神経(交感神経)が優位になっています。
この状態が数か月も続いた後、ポカポカ陽気の春を迎えると、体外への熱放出がうまくできなくなるんです。
これによって、体温調整に影響が出てきて、快眠に不可欠な「寝る前の体温低下」が起きにくくなり、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりします。

さらに、交感神経優位が常に活性化していると、頭痛やめまい、吐き気などの症状が発生。
免疫力も低下するので、さまざまな病気リスクが高まってしまうのです。
眠りにつく前は、心身をリラックスさせるために交感神経は鎮まり、副交感神経が優位になる必要がありますので、今のうちから自律神経のはたらきが元に戻るような行動を習慣にしましょう。

自律神経を整えるポイントは“体温を上げる”こと

交感神経が優位になって熱を逃さないようにカラダがはたらいている時は、汗を積極的にかいて体温を上昇させるのが一番です。
それには、軽い運動を行なうのが一番ですが、もっと手軽な方法もあります。
それは、毎日の入浴です。

少し温度が高めのお湯(40~41度)に浸かって、発汗を促してみてください。
お風呂から出たら、バスタオルで水分を拭き取ってすぐに服を着る。
そして、髪の毛はドライヤーで乾かし、締め付けのない緩い靴下を履いて冷えを防げば、次第に副交感神経がはたらくようになります。



忙しい日々を送っていると、入浴はシャワーで済ましてしまいがちです。
でも、夜はグッスリ眠って日中の行動力や思考力の低下を防ぎ、生活の質を上げるためにも、今回紹介した自律神経調整法を実践してみてくださいね。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)