コラム June 09, 2021

在宅時間が長くなる今年は要注意!押さえておきたい冷房病対策4つ

コロナウイルスの感染拡大が収まらず、ステイホームやテレワークが継続している今年の夏は、自宅にいる時間が長くなりそうです。
このような生活を送るうえで注意したいのが、冷房によるカラダのダメージです。
自律神経がダメージを受けやすくなり、睡眠にも影響が出ますから、今のうちに正しい冷房対策を押さえておきましょう。

対策1:温度差に注意する

生命活動をコントロールする自律神経は、温度差がある環境に身を置くとダメージを受けやすくなるという特徴があります。
買い物などで外出して汗だくになった直後、冷房の効いた部屋でカラダをクールダウンすると、体温は下がる一方で自律神経はダメージを受けるのです。
こうした行動が繰り返されると、活動力を上げる交感神経と、休息を促す副交感神経の切り替えがうまくできなくなり、寝つきが悪くなるなどの不眠症状を招きやすくなります。

このようなトラブルを避けるためにも、気温が高い場所に移動したら汗をかいて体温を下げることや、室内の温度(26~27度))を最適に保つことが重要です。
カラダ本来が持つ体温調整機能を利用して、温度変化に対応していくことを心がけてください。

対策2:夏でも温かいドリンクを飲む

気温が高くなってくると、冷たいドリンクを飲む量が増えてきますよね?
しかし、このような習慣は内臓の慢性的な冷えにつながり、代謝や免疫力低下を招くのです。
もちろん、自律神経も乱れて睡眠の質が低下するリスクも高まります。
「暑い夏こそホットドリンクでカラダを温める」
これが、快眠を守って心身の健康を維持する基本的な生活習慣だと心得てくださいね。

対策3:カラダを積極的に動かす

筑波大学と医療機器メーカーのタニタが、テレワークにシフトした方を対象に生活パターンの変化に関する調査を行なったところ、運動量が平均で30%も低下していることがわかりました。
カラダを動かさなくなると体温が上がりにくくなりますし、夜の寝つきも悪くなります。

また、運動不足の状態で冷房を使用すると冷えが助長されるばかりか、高血圧や糖尿病といった病気リスクが高まるのです。
みなさんもご存じのとおり、毎日の運動は心身の健康や快眠を守るために不可欠ですから、気温が低い朝に散歩をしたり、日中は室内でストレッチやヨガをしたりと、積極的にカラダを動かして健康維持に努めてください。

対策4:お腹や首を積極的に温める

冷房が効いた部屋で長時間にわたって仕事をするときは、腹巻などでお腹を温めてください。
腹部を外部から温めると体温が上がりやすくなり、万病のもととなる冷え症を防げます。
全身に血液を送る太い血管がある首の保温も、体温上昇に効果的なので、温かいタオルを1時間おきにあててみましょう。
ついでに両目も温めれば、冷房の影響で乾燥して疲れやすくなった目もケアできますよ。

本記事で挙げた4つの行動を習慣化すれば、猛暑が予想される今年の夏もラクに乗り切り、睡眠の質も向上することが期待できます。
毎日深い眠りが得られればストレスへの対応力が増して、コロナ禍でも生き生きとした暮らしが送れますよ!

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)