コラム September 16, 2021

気温が下がる秋シーズンは要注意!入浴後のある行動で眠りが浅くなる?

まだまだ日中は気温が高い日が続きますが、夜はめっきり涼しくなってきて、朝は少し寒さを覚えることもありますね。
こんな季節の変わり目に注意したいのは、気温の変化による自律神経の乱れ。
体が冷える行動が習慣になっていると、睡眠にも影響しますよ。

室内でも起きやすい寒暖差疲労

わたしたちの生命活動を調整している自律神経は、気温に応じて体温をコントロールしています。
暑くて内臓の温度も上昇したら発汗して体温を下げようとしますし、寒さを感じたら血管を収縮させて熱を体外に放出させないようにしているんですね。
こうした活動が頻繁に発生すると、自律神経のはたらきが次第に乱れていき、気分の落ち込みや肩こり、便秘などさまざまな症状が発生します。

これが、自律神経の「寒暖差疲労」と呼ばれているものです。
放置しておくと眠りも浅くなって慢性的な不眠につながったり、免疫が低下して病気にかかりやすくなったりします。
コロナ禍で自宅にいる時間が長くなっている今、運動不足やストレスの増大も自律神経の乱れに拍車をかけている可能性もありますから、改めて日常生活の習慣を見直してみましょう。

カラダを冷やしやすい入浴後の習慣2つ

自律神経を乱す習慣はたくさんありますが、今回は入浴後にフォーカスして2つの行動について解説していきます。
1つ目は、髪の毛を自然乾燥させる行為。
髪が濡れたままの状態で過ごしていると、気化熱で体温がどんどん奪われますので、カラダが一気に冷えていきます。
バスタオルで水分を吸い取った後は、ドライヤーでしっかり水分を飛ばして髪を乾かすのが常識。
もちろん、髪の毛だけでなくカラダに付着した汗もしっかり拭いてくださいね。

2つ目は、寝るまで靴下などをはいて過ごすこと。
せっかく入浴でカラダの芯まで温まったのに、熱が放出されやすい足をむき出しにしていたのでは、冷え性を促して寝つきの悪さを招くようなものです。
このようなトラブルを避けるためにも、お風呂から上がって汗を拭きとったら、薄手の靴下かルームシューズを履くようにしましょう。
とくに、冷え性になりやすい女性は、こうした習慣を徹底すべきです。

本記事で取り挙げた2つの行動が当たり前になっている方は、さっそく今日から改善してみてください。
自律神経が正常にはたらけば、寝る前に休息を促す副交感神経が優位になって寝つきが良くなりますし、深い眠りが得られることが期待できますよ。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)