コラム January 30, 2020

寝汗がひどい人は要注意!健康な人でも起こる“夜間低血糖”とは?

室温や寝具内の温度は高くないのに、寝汗がひどくて起床時に疲労感をおぼえる・・・。

こんな症状がある方は、「夜間低血糖」の状態になっているかもしれません。
睡眠の質が低下していくだけでなく、命に関わる病気を引き起こすリスクも高まりますので、本記事を参考に対処法をおさえておきましょう。

糖尿病じゃなくても血糖値が低下する?

寝具内の温度や室温は、寝ている間に上昇しますが、あまりにも高温・多湿の状態になると寝汗が多くなり、夜中に何度も目が覚めます。

快眠に最適な環境(寝床内環境)は、温度が33度、湿度は50%前後とされていますので、温度計を布団の中に配置して状態をチェックしてみましょう。
この数値をオーバーしていたら、敷き寝具の通気性が悪化している、もしくは、吸・放湿機能が低下している可能性が高いので、新しいマットレスなどへの買い替えを検討してください。

寝具内の環境に問題はなく、寝汗をかくうえに、下記のような症状が続いている場合は、睡眠中に血糖値が急降下している可能性があります。

・悪夢を見ることが多い
・歯ぎしりをしている
・起床時に疲れを感じ、肩こりや頭痛なども発生している
・情緒不安定な状態が続いている
・夕方になると眠気が強くなり、集中力が低下する

このような症状は、「夜間低血糖」と呼ばれています。



低血糖になると寝汗がひどくなる理由

血液中の糖分が急激に低くなると、カラダは正常値に戻そうとして、アドレナリンやコルチゾールといったホルモンを分泌します。
その結果、本来は寝ている間に鎮まる自律神経が興奮状態に陥り、寝汗がひどくなるなど、上記に挙げた症状が発生するんです。

夜間低血糖を改善するには、食事の見直しが重要ポイントになります。

1.夕食に摂取する糖質(米、麺類なども含む)を控える
2.食事のときはベジタブルファースト」を心がけ、最初に食物繊維を摂る
3.菓子類や清涼飲料水を控える



低血糖は、糖尿病を患っていない方でも起こりますし、心筋梗塞などが合併症として発生するリスクも高まるので、軽視は禁物ですよ!
また、生活習慣の乱れなどで、「糖尿病予備軍」になっている可能性もありますから、早めに内科で検査してもらうこともお忘れなく。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)