コラム February 16, 2020

知らぬ間に高まっている健康リスク!冬の睡眠負債を返済する方法とは?

睡眠不足が続くと、カラダの免疫機能が衰えて、さまざまな病気を発症しやすくなります。
このリスクの蓄積が、「睡眠負債」です。
冬場は寒さの影響で、風邪やインフルエンザにもかかりやすいですから、負債を少しでも減らすように睡眠を改善しましょう。



6時間以下の睡眠でガンにかかる率が6倍アップ!

睡眠に関する研究が各国で進むにつれて、健康との密接な関係が次々と判明しています。
その1つが、「睡眠負債」という考え方で、睡眠不足が続くと命に関わる病気のリスクが、飛躍的にアップすることが分かったのです。
たとえば、すい臓ガンや大腸ガンのらかん率は、7時間睡眠を続けている方の6倍。

前立腺ガンは38%、子宮ガンは68%アップと、恐ろしい数字が並びます。

ほかにも、心筋梗塞や脳梗塞など血管系の疾患や認知症リスクも、睡眠負債の蓄積で飛躍的にアップするんです。
この恐ろしい“借金”を減らすには、睡眠時間を7時間ほど確保することが必須となります。
しかし、忙しい毎日を送っていると、布団に入るのはいつも日付が変わったころで、翌朝も早く起きることが多いですよね?
このような生活を送っている方は、日中に脳を休める習慣を取り入れるとともに、少しでも睡眠の質を上げるために、寝具の見直しをしてみましょう。

寝だめはNG、昼寝はOK!

慢性的な睡眠不足の方は、休日に“寝だめ”をする傾向にあります。
しかし、昼までたっぷり睡眠をとってしまうと、睡眠負債が減るどころか、体内時計が狂って寝つきの悪さを招くのです。
その結果、月曜日の朝から気分がスッキリせず、再び、睡眠負債は増加することに。

このような悪循環から脱出するためにも、休日もなるべく平日と同じ時間に起き、太陽光をしっかり浴びるようにしてください。
もし、眠気が消えなかったら、朝食をとってから昼過ぎまで「二度寝」をするといいでしょう。
また、午後2時ぐらいまでを目途に、15分程度の昼寝をするのも有効です。



さらに、短い睡眠の質を少しでも上げるために、寝具の見直しも行なうべきです。
通気性が高く、適度な反発力があるマットレスなどを使用すれば、心身の疲労がしっかり取れる深い眠りが得られますよ。

今使っている敷き寝具がへたっていたり、寝ている間に蒸れた状態になったりするようでしたら、迷わず買い替えるのが一番です!

繰り返しになりますが、睡眠負債は適切な睡眠時間の確保なしに返済はできません。

本記事でご紹介したポイントを実践しながら、少しずつ7時間睡眠に近づけていくようにしましょう。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)