コラム July 12, 2020

運動しているのに寝つきが悪い!原因は夜に行なうランニングかも?

毎日適度な運動をすることは、快眠はもちろんのこと、健康や美容に不可欠です。
しかし、運動するタイミングや体への負荷のかけ方を間違えると、不眠を招くことも!

自粛生活の継続で夜のランニングがブームに

コロナウイルスの影響が全国的に広がり、生活スタイルを変えることを余儀なくされている昨今。
自宅にいる時間が長くなった人を中心に、夜のランニングを習慣する方が増えています。

夜は昼間より気温が低くてカラダを動かしやすいうえに、“密”の状態になりにくく、ウイルスの拡散防止につながるといった理由があるようです。
しかし、みなさんに注意していただきたいのが、ランニングを行なう時間です。
わたしたちのカラダは、夜になると日中にたまった疲れやストレスを解消するために、自律神経の1つである副交感神経が優位の状態に変わります。
さらに、メラトニンという睡眠ホルモンの分泌量が高まって眠くなるのですが、夜に負荷のかかる運動を行なうと、脳を覚醒させる交感神経が優位になってしまうのです。
適度に運動してストレスも発散でき、リラックスした状態で布団に入っているにも関わらず、眠りにつくまで1時間近くかかるという方は、運動する時間を夕方にずらすようにしてください。

夕食後に行なうならウォーキングがベスト

どうしても夜間に運動をしたいという方は、負荷が軽いウォーキングにしましょう。
ランニングと違って、ゆったりとしたウォーキングは交感神経を刺激することはありませんし、食後に上がる血糖値を正常化する効果も期待できるのです。
この状態で睡眠をとれば眠りが深くなり、カラダの新陳代謝を活性化させる「成長ホルモン」の分泌量が高まります。
お肌のツヤやハリがアップする、内臓脂肪の増加を抑止するなど、美容や健康にさまざまなメリットが得られますので、運動習慣がない方も、ぜひ、お試しください。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)