コラム November 02, 2019

【放置すると命にかかわる病気の原因に!】症状別の歯ぎしり対処法

ストレスの蓄積によって発生すると考えられている歯ぎしりは、放置すると命にかかわる病気を引き起こすリスクが高まります。

いびき同様、歯ぎしりも誰にでもある症状と軽視されがちですが、その恐ろしさを知っておかないと、後の後悔につながりますよ!

歯ぎしりが認知症を引き起こすメカニズム

歯をぶつけ合ってカチカチならしたり、強く食いしばったりするなど、私たちはストレス過多の状態に陥ると、寝ている間に歯ぎしりをするようになります。

パートナーと一緒に寝ている場合は別として、小さな音が出る程度ならいいのですが、これが歯や歯茎に大きなダメージを与えるようなレベルになっていたら、早急に改善しなくてはなりません。

近年の研究では、歯茎が弱ると歯周病が慢性化し、隙間から侵入した雑菌が脳にまで達して細胞を攻撃し、認知症を引き起こすことが分かっています。

このような憂き目に遭わないためにも、まずは、起床時にあごのだるさや痛みがないかチェックしてみてください。

このような違和感があって、歯や歯茎にも異常がみられる場合は、下記を参考に対処しましょう。

開口のたびにあごが鳴るときは口腔外科へ

口を開けるたびに、「カキッ」と音がする場合は、あごの関節がずれて「顎関節症」になっている可能性があります。

放置しておくと口が開かなくなり、手術が必要になることもありますので、すぐに口腔外科を受診してください。

軽い痛みがあるときはマウスピースを着けて寝る

あごには異常がないものの、軽い痛みや筋肉の疲労感を頻繁に感じる時は、歯を食いしばっている時間が長くなっていることが考えられます。

このような状態が続くと、いずれ歯が欠けたり、歯を支える歯茎が弱ってぐらついたりしますので、ドラッグストアなどで売っているマウスピースを装着して寝てみてください。

歯ぎしりによる圧力が軽減されて、ダメージが抑えられますよ。

歯の先端がギザギザになっている

歯をこすり合わせるのが癖になると、歯の先端がギザギザになってきて、かみ合わせも悪くなります。

鏡で歯をよく観察してみて、前歯などがこのような状態になっていたら、なるべく早く歯科に足を運びましょう。

以上、3つのケースの対処法について説明してきましたが、歯と歯茎を守るには、歯ぎしりの原因と考えられているストレス解消も、毎日の習慣にしなくてはなりません。

どんなに忙しい毎日を送っていても、寝る前は神経を鎮めることが必要ですから、アロマやハーブ、ヒーリング音楽など五感を刺激するアイテムを使って、深い眠りに入る準備をするようにしてください。

また、寿命が過ぎた寝具を使い続けることも、中途覚醒などの原因となりますので、敷寝具や枕のへたりが顕著になってきたら、健康維持のためにも新しい商品に買い替えることをおススメします!

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)