コラム January 28, 2020

【春に徹底したいカビ対策】当たり前の予防策で菌が増殖する!?

気温が高くなってくると増えるのが、高温・多湿の環境を好むカビです。

最近は、家屋の保温性が高くなっているため、冬シーズンからカビが繁殖することも多く、わたしたちの快眠や健康を脅かします。
今回は、見落としがちな“窓付近のカビ”に焦点を当てて、正しい対策を解説していきます。



カビ感染で命を落とす人も!

アレルギーや呼吸器疾患など、さまざまな病気を引き起こすカビ。
室内の掃除をこまめに行なっても、1平方メートルあたり1,000個ほどのカビが漂っています。
カビを吸い込むと、アレルギーや呼吸器系の疾患を引き起こしやすくなりますし、体力が落ちている方や高齢者の場合、感染症によって命が奪われることもあります。

高温・多湿の環境を好むカビですが、温度が5度ぐらいしかない低温の場所でも、栄養分と水分があれば繁殖しやすいこと、みなさんはご存知ですか?

この環境に該当するのが、窓ガラスやその周辺です。
暖房を使うと外部との温度差が高まり、空気中の水蒸気がガラスやゴムパッキンに付着します。
さらに、エサとなる汚れもたまりやすいことから、気が付いたら真っ黒いカビがビッシリ、なんてことも・・・。



クエン酸や酢を使ったカビ退治は逆効果?

カビの除去には、除菌と同時に漂白もできる洗剤の使用が便利ですが、それ以上に重要なのが、予防策を講じることです。
キレイに掃除した後は、酢などをスプレーするのが効果的と言われていますが、実はこの方法は逆効果。
酸によってカビ菌は、さらに繁殖してしまうのです!

まずは、部屋の湿度を適度に保つために換気を行なったり、扇風機を使って風の流れをつくったりして、湿気を飛ばしましょう。

そして、カビ発生の最大要因である「窓ガラスに付着する結露」を、雑巾でこまめに拭き取ってください。
ゴムパッキンの上部に、水分吸収テープを貼るのも効果的です。
さらに、週に2~3回のペースで、窓枠を中心にエタノールをスプレーします。



窓付近で発生したカビは、胞子を飛ばして部屋中に広がっていくんです。
もちろん、枕や布団にも付着して睡眠環境を悪化させますので、本記事で紹介したケアを習慣にして、カビが繁殖しにくい環境に変えていきましょう。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)