コラム November 25, 2020

カラダの”コゲ”に要注意!糖化物質の排出に必要なのは深い睡眠

みなさんは、「糖化」という現象をご存じですか?
ホットケーキを焼くと茶色になりますが、これと同じような反応が体内で発生し、お肌の老化や健康状態の悪化を招くんです。

糖化は知らず知らずのうちに進んでいきますから、本記事を参考に食生活を見直してみましょう。

肌の黄ぐすみはコゲの合図?

「最近、顔の黄ぐすみが目立つ」
「年齢のわりに、肌の弾力がない」
こんなお悩みを抱えている方は、“糖化現象”が進んでカラダが内側からコゲているかもしれません。

米や麺類などに含まれている糖質(炭水化物)は、過剰摂取するとタンパク質と結びついて「AGEs」という物質を作り出します。
このAGEsは、肌を黄色っぽく変色させたり、コラーゲンの伸縮性を低下させたりして、肌コンディションを悪化させる「糖化現象」を引き起こすんです。
糖化は健康面にも及び、血管にダメージを与えて動脈硬化のリスクを高めますし、アルツハイマー病の発症とも関連があることが指摘されています。

このようなトラブルは、年齢を重ねるにつれて発生しやすくなりますので、食べ過ぎに注意すると同時に、「ベジタブルファースト」の食生活を心がけることが重要です。



食事のときに野菜を先に食べると、後に炭水化物を摂ったとしても血糖値が上がりにくくなり、糖化防止に役立つんですよ。
また、揚げ物や加工食品などには、すでにAGEsが含まれていますので、食べる頻度を少なくすることも有効です。

睡眠不足も糖化現象が進む原因に!

カラダの糖化を防ぐために、食生活の改善と同時に行ないたいのが、睡眠習慣の見直しです。
体内で生成されたAGEsは、眠っている間に排出が促されますが、睡眠不足が続くとその機能が低下します。

睡眠時間が6時間以下になると、AGEsの量が増えることも研究でわかっていますので、仕事や家事で忙しい日々を送っている方も、毎日7時間眠るように心がけてください。



ちなみに、眠気を発生させる睡眠ホルモン「メラトニン」には、AGEsを分解する作用があります。
このホルモンの分泌を正常に保つには、下記に挙げる生活習慣が不可欠です。

・平日も休日も、毎日同じ時間に起きる
・布団から出たらすぐにカーテンを開け、日光浴をする
・夜になったら照明を暗くして、光の刺激を避ける
・寝る前にスマートフォンやパソコンを使用しない

このように生活も改善していけば快眠習慣が身につき、糖化だけでなく老化を遅らせることにもつながります。
まずは、できることから実践してみて、美容と健康維持に役立ててみませんか?

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)