コラム December 21, 2021

ホットミルクは快眠につながらない?冬に飲みたい寝る前のドリンクは?

寒い冬の夜は、布団に入る前に快眠ドリンクを飲んでいるという方も多いことでしょう。
しかし、みなさんが当たり前のように飲んでいる飲み物の中には、寝付きをよくしたり眠りを深くしたりする効果が期待できないものもあるんですよ。

牛乳で眠りが浅くなる可能性あり?

寝るときはお腹の中を空っぽにして、1日中はたらいていた胃腸もしっかり休息させる必要があります。
お茶や水を飲む程度でしたら、この胃腸の休息に影響が及ぶことはありませんが、昔から快眠ドリンクとして飲む方が多いホットミルクは要注意。
飲む量が多くなると胃腸の活動が再開して、快眠の妨げになるかもしれません。

それであれば、香りを楽しみながらココロをリラックスできるハーブティーを飲みましょう。
ストレス発散が進みますし、睡眠の質を高めるのに欠かせない副交感神経が優位になって、理想的な睡眠がとれますよ。

牛乳は朝飲むのがおススメ!

ホットミルクが快眠ドリンクとして広まった理由の1つに、
「牛乳には眠りをサポートする成分が含まれている」
という事実があります。
その成分とは、夜に分泌量が高まる眠気を発生させるホルモン「メラトニン」の原材料になる、「トリプトファン」というアミノ酸です。
しかし、トリプトファンがメラトニンになるまでは15時間程度かかりますので、寝る前にホットミルクを飲んでもすぐに眠くなることはありません。
こうしたトリプトファンの性質を考えると、牛乳は朝食時に飲むようにするのがベスト。
牛乳を飲むとお腹を壊すという方は、味噌汁を飲むようにしてください。
味噌などの発酵食品にもトリプトファンが含まれているので、快眠サポート食品として威力を発揮しますよ。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)