コラム October 22, 2022

寝付きの悪い方は見直しを!カフェイン飲料との正しい付き合い方

カフェインが眠りに影響するということは、一般的にもよく知られていますよね。
でもコーヒーなどのカフェイン飲料を飲むとなぜ眠れなくなるのか、その仕組みをご存じでしょうか。
今回はカフェインが睡眠に与える影響と、その持続性について解説していきます。
本記事を読んで、カフェインとの付き合い方を改めて考えてみてください。

脳を覚醒するカフェインの働きとは

カフェインには、脳内で眠気を生成するアデノシンと呼ばれる物質をブロックする効果があります。
この作用によってカフェイン摂取後には一時的に眠気が止まるため、
「疲れや眠気がとれた」
と勘違いをしてしまう方が多いんです。

でも実際は、眠気がなくなったわけではなく、眠れなくなったという状態であるということを知っておきましょう。
カフェインによって脳が強制的に目覚めると、疲労が蓄積されストレスが生じて睡眠の質が悪くなったり、寝付けなくなったりしてしまうんです。

カフェインの効果はどの程度続くのか?

カフェインの覚醒作用は個人差がありますが、摂取後30分から2時間くらいで最大となります。
覚醒作用の持続時間は約4時間程度、高齢者の場合は8時間くらいまでかかることも。
また、アイスコーヒーなどの冷たい飲み物の場合は、カラダの中で時間をかけてカフェイン吸収されるので、覚醒作用の影響はもっと長くなります。
覚醒作用の持続時間と眠りへの影響を考慮すると、カフェインを含むドリンクを飲むのは14時くらいまでにして、15時以降はハーブティーや麦茶などのノンカフェインの飲料を選ぶといいですね。
また、夜なかなか寝付けないという方は、カフェイン摂取は午前中のみと限定するようにしてください。
このように、コーヒーやお茶などのカフェイン飲料は睡眠に影響を及ぼしますが、気持ちをリラックスさせてくれる作用があります。
飲む時間を調整すれば、寝つきへの影響を抑えてティータイムを楽しむことができますよ。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)