コラム October 25, 2022

豆電球は消して寝るべき?暗い環境だと不安に感じる時の対策は?

みなさんは眠りにつく時、照明はどうしていますか。
「真っ暗にして寝ている」
「豆電球(小玉電球)だけ点けている」
など、さまざまだと思いますが、果たして睡眠時の理想的な光量とはどの程度なのでしょうか。

そこで今回は、睡眠の質を上げるための照明使いについて解説していきます。
就寝時の寝室の明るさは睡眠に大きな影響を与えるので、しっかり覚えておいてくださいね。

照明はすべて消して寝ると眠りが深くなる

照明の刺激は、眠気を発生させるメラトニンの分泌量を変化させたり、眠りの深さに影響を与えたりします。
一般的には、0.3ルクスという非常に暗い環境で眠ると睡眠の深度が最も深くなり、目覚めも良くなるんですね。
0.3ルクスと言われてもピンと来ないかもしれませんが、満月の夜の明るさが0.2ルクス程度とされていますから、暗闇に近いと考えていいでしょう。

これに対して豆電球(小玉電球)は9ルクスもの明るさがあるので、就寝時の照明としては明るすぎます。
この点から考えると、眠りにつく時は電気をすべて消すのが理想ですね。
そうはいっても、小玉電球をつけて寝ていたという方がいきなり真っ暗にして眠ろうとすると、不安になってかえって眠れなくなってしまうこともあるでしょう。
そんな時は、足元にフットライトを配置してみましょう。
フットライトなら光が目に直接入ることがないので、睡眠の邪魔になりませんよ。

小玉電球を点けたまま寝ると太る?

奈良県立医科大学の実験によると、明るさ9ルクスである小玉電球を点けたまま寝ている人と、0.4ルクス以下の環境で寝ている人とを比較したところ、小玉電球を点けたまま寝ている人のほうが高い肥満率であるという結果がでました。

研究を率いた大林教授は、
「小玉電球の光の影響で体内時計のバランスが乱れてしまい、睡眠の質が下がってしまった」
「それによってホルモンバランスも乱れたため、太りやすくなったのではないか」
と推測しています。

小玉電球の光は小さなものですが、睡眠への悪影響は大きなものになります。
さっそく、小玉電球は消して寝てみて、寝つきが悪くなるようでしたらフットライトを購入してみてしてください。
今までにない快眠生活が送れるようになって、日々の充実度が向上するかも!

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)