コラム July 19, 2023

寝つきの悪い方はすぐに改善を!夕方の過ごし方が眠りの質を左右する

みなさんは布団に入ってから眠りにつくまで、どれぐらい時間がかかっていますか?
毎晩、寝付くまで時間がかかる方は、夕方からの過ごし方の見直しをしてみましょう。
とくに残業が多くてオフィスにいる時間が長い、自宅でも遅くまで仕事をしているという方は、記事をしっかり読んで生活改善に努めてください!

夕方にカラダが重くなるのは自律神経の影響

「夕方になると、カラダが重く感じて仕事の効率も落ちる・・・」
こうしたお悩みは日中の仕事による疲労だけでなく、自律神経のリズムが関係しているんです。

わたしたちのカラダは、午前中から昼間はやる気や行動力を高める交感神経が働き、仕事モードになります。
その後、夕方から夜にかけて副交感神経が働き、就寝に向けて休息モードに切り替わっていきます。
すると、血行がよくなって気持ちも鎮まってくるので、徐々に心身がリラックスして重さを感じていたカラダも軽くなっていくんですね。

しかし、こうした自律神経のリズムを無視して夕方以降も残業を続けていると、カラダへのダメージが増加して倦怠感が強くなりますし、疲れもさらにたまって健康リスクが高まる原因に。
また、本来、副交感神経が優位となっている夕方以降は、カラダも活発に動きませんし、集中力も低下してくるので、昼間より仕事の効率も悪くなっているんです。

快眠につながる夕方以降の過ごし方とは?

自律神経の働きは理解したものの、夕方で仕事を終わらせることは難しいですよね。
そこで意識したいのは、交感神経を刺激し過ぎない行動です。

たとえば、頭を使う仕事は可能であれば午前中や昼間にこなす、自宅に持ち帰ってできる仕事をする場合は、部屋の照明を暗くするなど。
夜になっても明るい環境下で生活していると、脳が活性化して副交感神経優位の状態になりにくくなるばかりか、眠気を発生させるメラトニンというホルモンの分泌も減ります。
その結果、布団に入ってもなかなか眠れなくなるんですね。

ほかにも、帰宅時にコンビニに立ち寄る場合は、明るい照明の影響を受けないように短時間で買い物を済ませるとか、スマートフォンの使用は控えるといった習慣も重要です。
自宅に戻ったらリビングなどは暗めにして、間接照明の灯りを利用すると、副交感神経のスイッチが入りやすくなりますよ。
そして、寝る2時間前にぬるま湯のお湯に浸かってカラダを芯から温め、心身のリラックスを促してください。
このような生活をパターン化すれば、自律神経の乱れは抑えられますし、寝つきの良さもぐんとアップします。

会社に勤めていると、なかなか自分のペースで生活できないことが多いですが、このように自律神経のケアを習慣化すると、睡眠の質も向上することが期待できます。
その結果、午前中から仕事の効率が上がって夜の仕事が楽になりますから、ぜひ、本記事を参考にできることは今日から実施してみてください。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)