コラム December 17, 2023

幸せホルモン不足で不眠に?セロトニンの生成を妨げる4つの要因

神経伝達物質であるセロトニンが欠乏すると、ストレスに対する抵抗力や集中力が低下したり、自律神経が乱れたりして、心身にさまざまな悪影響が及びます。
また、セロトニンは眠気を発生させる睡眠ホルモン(メラトニン)の原材料であるため、その生成量が減ることで深刻な不眠症を引き起こすことも。
本記事では、セロトニンの生成を妨げる習慣や行動について解説していきますので、みなさんの生活パターンを見直し、快眠に役立ててくださいね。

1.太陽光を浴びる時間が少ない

太陽光を浴びると、体内でのセロトニン合成が活性化します。
逆に、昼夜逆転の生活をしているとか、自宅にいる時間が長いとセロトニンの生成量が減少しますので、日光浴の習慣を身につけましょう。
起床したらすぐにカーテンを全開にして太陽光を浴び、日中は15分ほどウォーキングするといいですね。

2.スマートフォンの使用時間が長い

朝から寝る直前までスマートフォンを使っていると、脳のエネルギー源となるブドウ糖の代謝が低下します。
その結果、セロトニン受容体の活性度が落ちてしまい、生成量も減少してしまうのです。
スマートフォンは寝る2時間前になったら操作しない、ベッドに持ち込まないといった行動を徹底しましょう。

3.セロトニン生成に必要な栄養素が不足している

セロトニンの原材料となる栄養素は、トリプトファンというアミノ酸です。
トリプトファンは味噌や豆腐などの大豆製品、チーズや牛乳といった乳製品やバナナなどに含まれているので、毎日の食事メニューに必ず加えることが重要です。
また、セロトニンの合成にはビタミンB6が不可欠ですから、レバーや赤身魚(マグロやカツオ)も食べるようにしてください。

4.運動不足の状態に陥っている

毎日適度な運動をすることで、セロトニンは分泌量が増加します。
ウォーキングや軽いジョギングを日課にすると、ストレスによって増えるコルチゾールというホルモンが減るといったメリットもありますので、運動不足の方は実践してみましょう。
最初から歩く、走るといった運動がしんどいと感じる方は、室内でラジオ体操をするのもおススメ。
負荷の少ないリズム運動が、セロトニン生成を促しながらストレスを軽減してくれます。
以上、セロトニンの生成が妨げられる4つの要因を挙げてみました。
セロトニンが不足することでうつ病になる方も多いので、当てはまる項目があったら、睡眠だけでなく生活の質も向上させるために、今日から生活改善を始めましょう!

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)