コラム June 07, 2019

【腸と睡眠の密接な関係】腸内環境の改善で眠りが深くなる?

最近、“腸活”という言葉がはやっていて、本屋でも関連本がたくさん平積みされていま す。
腸を健康的に保つと病気リスクが低下し、イキイキとした生活につながることが分かって いますが、意外と知られていないのが睡眠との関係です。
“腸内フローラ“を整えれば、みなさんの眠りの質が高まり、ストレスへの対応力も高まる んですよ! shutterstock_381665983 (1)

腸の乱れは自律神経のストレスにつながる

わたしたちの生命活動をコントロールしている自律神経は、活動力を高める交感神経と、 休息を促す副交感神経が対になってはたらいています。 日中はカラダや脳を活発に動かす必要があるため、交感神経優位の状態になりますが、夕 方ぐらいからは副交感神経のスイッチがONになり、1日の活動でたまった心身の疲労を回 復させるんですね。
そして、寝る時間になると交感神経は鎮まった状態になり、副交感神経の作用によって睡 眠に誘われて、疲労回復だけでなくストレス解消も進めます。
しかし、自律神経は非常に繊細で、ストレス過多の状態に陥ると、夜になっても交感神経 が活性化して、快眠を妨げてしまうのです。
その要因の1つが、腸内環境の悪化。
腸にはさまざまな菌が存在していますが、“悪玉菌”の割合が増えると腸内環境が悪化し て、自律神経に大きなストレスを与えるのです。 shutterstock_559471597

“生きて届く乳酸菌”を摂る必要はなし?

腸内に存在する菌は、善玉菌と悪玉菌、そして、日見和菌(ひみよりきん)の3種類です 。
日見和菌は、善玉菌と悪玉菌の両方の性格を持った菌で、腸内環境が悪化すると悪玉菌に 変わるという特徴があります。 善玉菌と悪玉菌のバランスが保たれていれば、健康維持はもちろんのこと、自律神経も乱 れることなく快眠が得られるのですが、食生活や睡眠が乱れると悪玉菌が増えてしまい、 健康状態は次第に悪化。 寝つきが悪くなるとか、眠りが浅くなるといった不眠症状も出やすくなります。
腸内環境をベストな状態に保つには、乳酸菌やビフィズス菌などの摂取が効果的です。 代表的な食材として挙げられるのがヨーグルトで、毎日摂取することで善玉菌の量を適切 に保てますよ。
ちなみに、腸活ブームに合わせて食品メーカー各社から、さまざまなヨーグルトや乳酸菌 飲料が発売されていますが、基本的にどのタイプの商品であっても、腸内環境の改善に役 立ちます。 中には、“乳酸菌が生きた状態で腸に届く“という機能を売りにしている商品もあります よね。 shutterstock_55225641 しかし菌には500~1,000種類もあり、どれもが腸内で善玉菌としてはたらくとは限らない のです。
もし、菌が死んだ状態で腸に届いても、それは善玉菌のエサになって、悪玉菌の作用を抑 えるのに役立ちますので、安いヨーグルトでも腸活に役立ちます。
それよりも、こまめに摂取することのほうが重要ですから、朝食時などに必ず食べるよう にして、夜の快眠につなげていきましょう。 腸内環境が整えば、寝ている間の“美活”も活発になり、成長ホルモンによって美しいお 肌も手に入りますよ!