コラム February 24, 2020

【40代から実践したい更年期対策】快眠体質を身につける方法とは?

女性は50代手前ごろから閉経を迎え、その前後5~8年は更年期障害が起こり、さまざまな不調に悩まされることがあります。
しかし、更年期がはじまる前から生活習慣を見直したり、快眠体質を身につけたりすれば、症状が軽くなることが期待できるのです。
ポイントは、“女性ホルモンのバランス”と“自律神経のケア“です。



まずは改善したい食事メニューと食べ方の工夫とは?

卵巣から分泌される女性ホルモンは、エストロゲンとプロゲステロンの2種類あって、バランスを取りながら心と体の健康を保っています。

しかし、閉経が近くになるにつれて、エストロゲンが減少していき、動悸や顔のほてり、不眠といった症状が出てくるのです。

さらに、内臓の動きや呼吸などをコントロールする自律神経も乱れ、寝る前に副交感神経が優位にならず、寝つきの悪さも招きます。

更年期は避けて通れませんが、40代からライフスタイルを見直すことで、症状の軽減を図ることは可能です。
まず、取り組みたいのが、和食中心の食生活です。



みそ汁や納豆などの大豆製品には、エストロゲンと同じ働きをするイソフラボンが多く含まれていますので、毎日食べることで有効な更年期対策になります。

また、食事のときは、よく噛むようにしてください。
噛むという行為を習慣にすることで、心身をリラックスさせるセロトニンの分泌量が高まり、自律神経も整いやすくなります。

こうした習慣を生活に取り入れることで、自律神経の疲れも回復する快眠体質に変わり、更年期に入っても症状が出にくくなることが期待できるんです。

眠りが深くなる寝床内環境をつくるには?

食事メニューや食べ方の見直しと同時に行ないたいのが、寝床内環境の最適化です。
1年をとおして、わたしたちが深い眠りを得て、疲労とストレスをしっかり回復させるには、寝具内の湿度は50%、温度は33度前後に保つ必要があります。

しかし、汗の水分をたっぷり吸った敷き寝具を使っていると、寝ている間に蒸れた状態になり、寝苦しさで何度も目が覚めてしまうのです。



寝具はどんなに丁寧に使っていても、時間がたつにつれて機能が低下していきます。
陰干しなどのケアをしても、悪化した状態に変化がみられなかったら、通気性にすぐれたマットレスなどに買い替えるようにしましょう。

体圧分散力もすぐれた寝具でしたら、寝返りが打ちやすくなって、さらに上質な睡眠がとれますよ。

このように、寝床内環境にこだわって寝具も見直していけば、ホルモンバランスも整いやすくなり、自律神経も鍛えられることでしょう。

女性の方は、ぜひ、今日から実践してみてください。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)