コラム March 01, 2020

寝つきの悪い人は今日から改善!メラトニンの働きを知れば快眠に!

わたしたちの体内では、心身の健康を保つためのホルモンが何種類も分泌されています。

睡眠ホルモンと呼ばれている「メラトニン」もその1つで、規則正しい睡眠を促しているんです。
しかし、このホルモンの分泌が乱れると、寝つきが悪くなって不眠症状を発症することもあるんですよ。

朝は太陽光を浴びることが快眠の条件

メラトニンは脳の松果体という部分で合成分泌されるホルモンで、寝る前から分泌量が高まって眠気を発生させます。
そして、朝になるとその分泌がストップし、脳を覚醒状態に導き、心身の活動モードをONにあるのです。
また、メラトニンには、太陽光を浴びてから約15時間後に再分泌が始まるというリズムを持っています。

これによって、わたしたちはいつも同じ時間に眠くなり、疲労回復やストレス解消が進む眠りにつけるのです。
したがって、快眠を守るには、平日も休日もなるべく同じ時間に起き、すぐに日光浴をすることが快眠の条件となります。

メラトニンの分泌を妨げる2つの習慣とは?

上記のような規則正しい生活を送っていると、理想的な睡眠が得られるのですが、生活習慣が乱れているとメラトニンの分泌は妨げられ、不眠症状が出やすくなります。

その代表格として挙げられるのが、休日の寝だめです。



先ほどもお話ししたとおり、メラトニンは朝日を浴びた時点で分泌が止まりますので、昼まで寝だめしてしまうと、再分泌が始まる時間もずれてしまうのです。

平日は8時に起きて日光浴すれば、15時間後の午後11時に眠くなりますが、3時間ぐらい寝だめすると眠くなるのも3時間遅れ、つまり、午前1時になってしまいます。

また、メラトニンは照明を浴びると分泌が妨げられるという特徴もあるのです。

リビングや寝室の照明のみならず、スマートフォンのブルーライトの影響も受けやすいので、寝る前は部屋の明かりを暗くするのが基本。
スマートフォンは、布団に入るときには離れた位置に置くようにしてください。



今回紹介した習慣は、だれもが当たり前のように繰り返している行動ですが、継続すると不眠はもちろんのこと、健康リスクも高まります。

本記事を読んだことをきっかけに、今日からメラトニンの分泌を妨げない習慣を心がけてくださいね。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)