コラム April 10, 2020

朝の目覚めを快適にする!そろそろ準備したい天気痛対策とは?

毎年、梅雨の季節が近づくと、テレビの健康番組などで「天気痛」の特集が組まれますね。
気圧の低下や雨に伴って、体調不良を引き起こすこの病は、睡眠にも悪影響を与えますので、今のうちに対処法を覚えておきましょう。

耳が感じる気圧の変化が不快症状を引き起こす

わたしたちの耳の奥には、「内耳」という器官があり、平衡感覚を調整しています。
低気圧が発生すると、内耳が気圧の低下を感知するのですが、この時に平衡感覚にズレが生じ、
「カラダが傾いている」
という間違った情報を脳に送ってしまうんです。

脳は目から得た情報(カラダは傾いていない)との違いに混乱し、自律神経の働きを乱します。
その結果、めまいや頭痛、はきけといった症状が発生。
また、夜になっても、心身を休息させる副交感神経が優位にならず、不眠症状を引き起こすこともあるのです。

こうした、天候の変化に伴って発生する病気の総称を、天気痛と呼んでいます。

今すぐできるカンタンな気圧対策

梅雨シーズンや、台風が多くなる夏や秋になると、このような症状の発症頻度が高くなり、睡眠も乱れるという方は、常日頃から気圧対策を徹底しましょう。
まず、「頭痛―る」というスマートフォンのアプリを使い、自分がいる場所の気圧変化を確認します。
1時間単位で気圧がどれぐらい変わるのか、ひと目でわかるので、非常に便利です。

ちなみに、このアプリは、急に気圧が低下することを気象庁が発表した時点で、アラームによってお知らせしてくれる機能もあります。
これから気圧が低下すると分かったら、真っ先にやるべきことは、耳栓の装着です。
耳の穴をふさげば、気圧の変化を内耳が感知することはありません。



さらに、深呼吸や体操など、心身がリラックスする行動を積極的に行なえば、自律神経へのダメージを最低限に抑えられます。
このような気圧の変化は、寝ている間にも起こります。
寝る前に頭痛―るをチェックして、天気痛のリスクが高まっているとわかったら、耳栓を装着して寝ましょう。

通販サイトなどでは、天気痛専用の耳栓も販売しています。
このタイプの耳栓でしたら、長時間使っても耳が痛くなりませんので、安心して使えますよ!

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)