コラム February 20, 2021

雨の日は寝つきが悪くなる?効果的な対策は耳栓の使用と自律神経ケア!

寝るときに雨音が聞こえてくると、なんとなく気分が落ち着きますよね?
その一方で、カラダに不快症状が発生して、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めたりすることも。
このようなお悩みを抱えている方は、気候変化の影響で、自律神経がダメージを受けているかもしれません。

雨が降ると必ず頭痛がするのは“気象病”のせい

気圧が低下して雨が降ってくると、頭痛やめまい、古傷の痛みなど、さまざまな症状が出ることがあります。
これは、耳の奥にある内耳という器官が気圧の変化を感知して、脳に誤った情報(体が傾いている)を送ってしまうことが原因で、「気象病」と呼ばれています。
間違った情報を受け取った脳は混乱し、自律神経にストレスを与えるため、痛みなどが発生するんですね。

症状がとくに出ないという方であっても、自律神経には少なからずダメージが加わっていますので、雨が続く日は要注意です。
例年でしたら、3月の下旬から4月の上旬は雨の日が多くなりますので、次項で説明する気象病対策を講じてみてください。

気象病対策の基本は自律神経ケア

自律神経は、日中は活動力をアップさせるために交感神経が活性化し、夜は心身を休ませる副交感神経がはたらきます。
しかし、前述のようにダメージが加わると、自律神経の切り替えがうまくいかなくなり、夜になっても交感神経が優位になって、脳が活性化したり気分が高揚したりするんですね。
このような症状が続いた時に試していただきたいのが、耳栓の使用です。

天気予報をチェックして、これから気圧が下がると報じられていたら、耳栓で耳の穴を塞いでみてください。
これによって、内耳に気圧変化が伝わらなくなりますので、脳の混乱も起きにくくなります。



また、夕方過ぎから照明を暗くしたり、寝る2時間前にぬるめのお風呂(39度前後)に入ったりすると、副交感神経が優位になるんです。
このような自律神経ケアを習慣にすれば、気象病の予防につながり、痛みなどの不快症状から解放されることも期待できます。
ほかにも、寝る前にハーブティーを飲む、お気に入りのアロマを焚くなど、五感を刺激してリラックスすれば、自律神経の疲労回復が進んで睡眠の質向上につながりますので、ぜひ、実践してみてください。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)