コラム August 20, 2021

そろそろ夏の疲れが出てくる時期?入浴で夏バテを吹き飛ばす方法とは?

今年も昨年に続いて「自粛の夏」となり、帰省や旅行を控えている方が多いようですね。
その一方で、外に出る機会が減っている分、冷房による冷えや運動不足で自律神経が乱れたり、夜の寝苦しさで睡眠が浅くなったりして、夏バテになる傾向にあります。
そこで今回は、「入浴で夏バテを乗り切る方法」を解説していきます。
カラダの仕組みを利用して深い眠りを得れば免疫力が上がりますし、美容にもプラスに作用しますよ。

寝る2時間前に体温を上昇させるのがポイント

わたしたちの体温は、1日の活動でたまった臓器などの疲労回復を進めるために、寝る時間に近づくにつれて低下していきます。
この温度変化が寝つきの良さにつながり、疲労とストレスを解消する深い眠りに誘ってくれるんですね。
しかし、冷房が効いた部屋で長時間過ごしていると冷え性になり、自律神経が乱れて体温が変動しにくくなります。
さらに、心身をリラックスさせる副交感神経のはたらきが乱れ、脳が興奮状態に陥るなどして眠りも浅くなるのです。
もしあなたが、寝つきが悪いとか、眠りが浅いといったお悩みを抱えていたら、布団に入る直前に体温を下げるカンタンな行動を習慣にしてみましょう。
その習慣とは、「お風呂に浸かること」です。

体温の急降下で寝つきが飛躍的に向上する

秋田大学などで行なわれた実験では、入眠する2時間前に40度のお湯に15分浸かると、皮膚温とともに内臓付近の温度(深部体温)が0.5度以上高くなることがわかりました。
そして入浴後、90分経過したころから深部体温は急速に下降し、入眠の速さと深い眠りにつながることが証明されたのです。
このようなカラダの仕組みを利用して、夏でもシャワーではなくお湯に浸かるようにすれば、睡眠の質が上昇することが期待でき、健康や美容面にもさまざまなメリットが生まれます。
言うまでもないことですが、睡眠は1日の生活でたまった疲労とストレスを解消させる大切な活動ですから、疲れが心身に出てくる今の時期に、本記事で紹介した入浴習慣を取り入れてみましょう!

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)