コラム November 09, 2019

快眠の基本は“頭寒足熱”!あんかや電気毛布はどう使うべき?

間もなく、本格的な冬がやってきますね。
寒冷地に住んでいる方は、そろそろ冬用の寝具に替えて、暖房の用意を始めているころでしょう。
そこで今回は、寒い季節でも“頭寒足熱”を基本にした、快眠術を紹介していきます。
みなさんの寝具やカラダの温め方、もしかしたら間違っているかもしれませんよ。


脳は寝る前に冷やすことで寝つきがよくなる

頭寒足熱とは、文字通り頭部は温度を下げて、下半身や足は温めるという快眠法のことです。
まず、脳はほかの臓器と同じく、1日の活動で疲労がたまっていますから、寝る前に温度を下げる必要があるんですね。
夏でしたら、冷却枕などを使うのがおすすめですが、寒い冬にそこまで冷やしてしまうと、肩付近まで温度が下がってしまいます。
こうした点を考慮して、後頭部の通気性を確保しつつ、冷やしたタオルを折りたたんで敷くといいでしょう。
一方の下半身、とくに足の部分の保温は、冷え性を抱えている女性にとっては深刻な問題です。
心臓から遠い位置にある足の指などは、冬になると血行が悪くなって、布団に入っても寒くて眠れなくなるぐらいになりますよね。
そんな方におすすめなのが、寝る前にシャワーのお湯を足に5分ほどかけて、ポカポカにする習慣。
時間がある日は、浴槽や洗面器などにお湯をためて、そこに足を浸ける足湯をしてから布団に入ってみてください。
ついでに、冷えやすい手先もお湯に浸せば、快眠に誘われますよ。

あんかなどは眠りについて30分後に切れるようにセット

足湯でもカラダが温まらず、冷えて仕方ないという方は、あんかや電気毛布の使用で暖を確保しましょう。
ただし、一晩中暖房器具を使っていると、布団の中の温度が上がりすぎて汗をかき、湿度の上昇と相まって、汗がカラダにまとまりつくようになります。
この汗の水分が蒸発するときに、気化熱が発生してカラダの体温を奪い、冷え性をさらに悪化させたり、自律神経を乱したりしますから、布団内で使う暖房器具はタイマーセットしてください。
眠りについてから30分後にスイッチが切れるようにすれば、朝まで快適に眠ることができますよ。
このような正しい頭寒足熱で、寒さで快眠が妨げられやすい冬も、深い眠りを得て免疫力を強化し、健康づくりに役立てていきましょう!

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)