コラム June 08, 2020

【睡眠負債がたまっているか判断する方法】改善のカギは“昼寝”!

睡眠不足が借金のようにたまっていくと、血管系疾患や認知症、うつ病など、さまざまな病気リスク(睡眠負債)が高まります。
若いうちは、気力や体力で睡眠不足のつらさをカバーできても、知らず知らずのうちに病魔が心身をむしばんでいることがあるんです。

命を落とすような取り返しのつかない事態を招く前に、負債が増えない対策を講じましょう。

40代から急増する“認知症予備軍”とは?

まずは、下記に挙げる4つの項目をチェックしてみてください。

1.日中も強い眠気を感じていて、コーヒーなどを飲まないと物事に集中できない
2.車を運転している時、睡魔に襲われることがある
3.休日はついつい寝だめをしてしまい、その日の夜は寝つきが悪くなる
4.布団に入ると、あっという間に眠りについてしまう

1つでも当てはまる症状があったら、睡眠負債がたまっていると認識してください。

睡眠は言うまでもなく、疲労やストレスを解消するための活動で、その時間が短くなれば心身の修復も不十分になります。
さらに、脳にもアミロイドβという疲労物質が蓄積していき、将来的に正常な脳細胞を破壊して認知症を引き起こすこともあるんです。
このアミロイドβの蓄積は、40代から始まっていますので、睡眠負債がたまっている方は、認知症になるリスクも高いということを覚えておきましょう。

睡眠負債を無理なく減らすには?

生活の質を低下させて、時にはわたしたちの命をも奪う睡眠負債。

根本的に解決するには、適正な睡眠時間(7時間前後)を確保することですが、忙しい日々を送っていると、健康リスクが高まることはわかっていても、寝る時間を削らざるを得ないのが実状ですよね。
そこで、みなさんに取り入れていただきたいのは、昼寝習慣です。
午後2時~3時までに、15分程度、机に座ったまま、もしくは突っ伏した状態で睡眠をとりましょう。

誰もが知っているIT企業でも、こうした昼寝の時間を確保して、業務の効率化と社員の健康増進を図っているんですよ。



「昼寝をする時間も惜しい!」
といった声も聞こえてきそうですが、短時間眠ることで仕事や家事の効率はグンとアップしますので、日々の習慣にしてみてください。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)