コラム June 20, 2020

体調不良に陥ってからでは遅い?夏バテ対策は今から習慣にする!

夏バテ対策に効果的な食べ物と言えば、うなぎや焼肉が思い浮かびますが、栄養豊富な食品を摂っても、すぐに元気になれるワケではありません。
普段から栄養バランスにすぐれた食事を摂ることと、質の高い睡眠をとることが、健康維持の基本です。
そこで今回は、夏本番を迎える前に始める“夏バテ対策”として、毎日の食事メニューに加えたい食品(栄養素)を紹介します。

睡眠の質を左右する、自律神経ケアにも効果的ですから、みなさんの食卓にも加えてみてください。

1.活性酸素を強力に除去する「ビタミンC」

過度のストレスを受けたり、太陽光に含まれる紫外線を浴びたりすると、細胞を老化させる「活性酸素」が増加します。
これによって、自律神経(交感神経)のはたらきが鈍くなり、夜になっても心身がリラックスせず、なかなか寝付けなくなります。
さらに、睡眠が浅くなって、免疫力も低下して、病気リスクが高まるんですね。

今の時期は、日に日に紫外線量が多くなっていますから、活性酸素を強力に除去する「ビタミンC」を積極的に摂るようにしてください。
レモンやオレンジなどのかんきつ類、ゴーヤやブロッコリーなどの野菜をこまめに食べ、緑茶を積極的に飲むといいでしょう。
緑茶は水出しで作ると、カフェインの抽出量が減りますので、夜のリラックスドリンクにも最適です。

2.ネバネバ食材に含まれる「ムチン」

納豆やオクラ、山芋やなめこなどの“ヌルヌル”食材には、「ムチン」というたんぱく質と糖が結合した多糖類が含まれています。
ムチンには、胃粘膜を保護する作用があるほか、免疫力のアップや疲労回復を促す効果もあるんです。
こちらの栄養素も毎日摂るようにすれば、睡眠時の疲労回復が進み、毎朝すがすがしい気分で目覚められることでしょう。

3.胃腸の消化・吸収を助ける「ビタミンB1」

ストレス過多の状態になって疲労が抜けにくくなると、胃腸の機能が鈍くなって、食べ物の栄養がしっかり吸収できなくなります。
こうなると、体力がどんどん落ちていきますし、質の高い睡眠をとっても免疫力が低下するのです。
そこで役立つのが、ビタミンBです。

冒頭でお伝えしたうなぎにたくさん含まれていますが、豚の赤身肉やレバー、豆類などにも含有量が多いです。


うなぎは高価ですが、納豆でしたらお手頃価格で手に入りますので、ぜひ、毎日食べるようにしてください。
納豆が苦手という方は、大豆の水煮や黒豆でもOKですよ。
仕事が忙しくて、外食が多いという方は、本記事で紹介した食品が含まれているメニューを、積極的に選ぶようにしましょう。
普段の食事から栄養を摂ることを基本として、補助的にサプリメントを利用するのもいいですね。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)