コラム November 12, 2022

コーヒー好きの人は要注意!肌トラブルが増えたら飲む量を減らすべき?

コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインには、リラックス効果がある一方で、脳を覚醒させる作用もあります。
このカフェインを寝る前に摂取すると眠りが浅くなり、アンチエイジングのカギとなる「成長ホルモン」の恩恵を受けられなくなることも。
今回は、カフェインと睡眠、そして成長ホルモンの特徴について解説していきますので、みなさんのアンチエイジングを見直すきっかけにして下さい。

睡眠中に分泌される成長ホルモンとは?

お肌が乾燥したりニキビができたりしても、きちんとスキンケアを行なってたっぷりの睡眠をとれば、自然と改善していきますよね。
逆に、睡眠不足が続いているとか、眠りについてもすぐに目が覚めるような状況が続くと、肌荒れはさらに悪化することも。
こうしたお肌のコンディション変化は、睡眠中に分泌される「成長ホルモン」が影響しています。

成長ホルモンが分泌されると、ダメージを受けた肌細胞が修復されると同時に、古い細胞と新しい細胞の入れ替わり(ターンオーバー)が進むのです。
また、お肌のハリを維持するコラーゲンやヒアルロン酸の生成も、このホルモンの分泌によって促されます。
成長ホルモンの分泌量は、眠りの深度が高くなればなるほど多くなります。
したがって、睡眠不足にならないようにするのはもちろんのこと、深い眠りが得られるように睡眠環境を整えて、生活習慣を見直すことが美肌キープには不可欠と言えるのです。

カフェインが深い眠りを妨げる理由

深い眠りを妨げる行動はいくつもありますが、意外に知られていないのがカフェインの影響です。
布団に入る前に、カフェイン飲料を飲んでもすぐに眠れる方もいますが、脳は覚醒状態に入っていますから、必然的に睡眠の深度は浅くなってしまいます。
とくに、成長ホルモンは眠りについてから3時間の間に分泌量が高まりますから、この時間帯の眠りが浅ければ、その恩恵を受けにくくなるというワケです。

コーヒーや紅茶を飲むとリラックスできて、眠りにもつきやすくなりますが、丁寧なスキンケアを続けても肌トラブルがおさまらないとお悩みの方は、しばらくノンカフェイン飲料に切り替えてみましょう。
この時期でしたら、鎮静効果も期待できるハーブティーやホット麦茶を飲むといいですね。
麦茶には血行をよくする成分も含まれていますし、ひと手間かけて豆から煎って作ることで、その香ばしさに癒されて深い眠りが得られるかもしれませんよ。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)