コラム November 09, 2022

秋の味覚で快眠を手に入れる!鮭に含まれる成分が眠りをサポート?

わたしたちが夜になると眠くなるのは、メラトニンというホルモンが体内で分泌されるからです。
このメラトニンの材料は、食品に含まれているトリプトファンというアミノ酸で、効率的に摂取できる食品の1つとして挙げられるのが、今が旬の「鮭」なんです。
そこで今回は、快眠をサポートするトリプトファンを積極的に摂るメリットについて解説していきます。
本記事を読めば、今日の食事のメニューに鮭を加えたくなりますよ!

鮭は心身のリラックスも促される食材

トリプトファンは、メラトニンの材料となる必須アミノ酸で、体内では作られないため、食べ物から摂取しなくてはなりません。
食事から摂ったトリプトファンは、脳内でセロトニンに変わり、夜になると眠気をもたらすメラトニンに変換されます。
ちなみにセロトニンには、ストレスを緩和して自律神経を整えるはたらきがありますから、こちらも快眠には欠かせない物質なんですね。

したがって、トリプトファンが不足すると、自律神経が乱れて寝つきが悪くなったり、深い眠りが得られなくなったりするリスクが高まります。
こうしたトラブルを避けるためには、トリプトファンが含まれた食品を意識して摂る必要があるんですね。

トリプトファンの吸収を高める栄養素とは?

トリプトファンの特徴として、もう1つ覚えておきたいのは、体内での吸収率が低いということです。
これをサポートしてくれるのがビタミンB6で、この栄養素もまた鮭に多く含まれています。
ほかにも、鮭は肌トラブルを引き起こす活性酸素を除去する「アスタキサンチン」や、整腸作用が高いビタミンAも豊富です。

日本人の食事は肉食に偏る傾向にありますから、魚をあまり食べる習慣がない方は、この機会に食生活を見直してみましょう。
仕事や育児などで忙しい方は、鮭の缶詰を利用するといいですね。
カルシウムたっぷりの骨まで食べられますし、サラダや鍋の具、スープの材料など、幅広い料理に応用できますよ。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)