コラム December 18, 2022

一般的なうつ病とは違う?冬季うつを防ぐために実践すべき3つの習慣

寒い冬の季節になると、気分が落ち込んだり疲れやすくなったりする。
仕事や家事のやる気が出ず、物事に集中できない。
こんな日が続く時は、「冬季うつ」を疑いましょう。
冬シーズンは他の季節より太陽光を浴びる時間が短くなるため、誰もが冬季うつにかかるリスクが高まるんです。
本記事を参考に、冬季うつを防ぐ習慣を生活に取り入れ、イキイキとした日々を取り戻しましょう!

1.日光浴を積極的に行なう

わたしたちの体内では、心の健康を保つ「セロトニン」というホルモンが分泌されています。
セロトニンは太陽光を浴びると分泌量が高まるという特徴があるので、日照時間が短くなる冬場は誰もがセロトニン不足に陥り、先ほどお話しした気分障害を発症しやすいのです。
そこで実践したいのが、積極的な日光浴です。

運動不足もうつ病発症につながりますから、1日1時間ぐらい太陽光を浴びながら散歩をするといいでしょう。
起床時間を常に同じにすることも重要で、起きたらすぐにカーテンを開けて光を浴びるようにしてください。
この習慣によって、眠気を発生させるために分泌されるホルモン「メラトニン」のリズムも整います。

2.発酵食品や乳製品を積極的に摂る

先述したセロトニンの原料となるのは、アミノ酸の一種である「トリプトファン」です。
このトリプトファンを多く含むのが、納豆や味噌などの発酵食品や、牛乳やチーズといった乳製品、イワシやアジなどの青魚です。
こうした食材を毎日の食事メニューに加え、セロトニン生成を促すようにしてください。

3.冬にしかできないイベントを積極的に楽しむ

スキーやスケート、雪景色がキレイな地域への旅行など、この時期にしか楽しめないイベントを楽しんでください。
これは、医師も推奨する「認知行動療法」と呼ばれるもので、寒い季節を楽しむという意識を持つことでストレスが減少し、うつ症状の緩和が期待できます。

今回ご紹介した3つの習慣は、健康な方も生活の質をさらに向上させるために、ぜひ実施してください。
また、冒頭に挙げた症状が重い方は、早めに医療機関の受診をおススメします。
治療を早くスタートすれば、きっと心が軽くなりますよ。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)