コラム April 25, 2023

【意外と知られていない風邪薬の注意点】カフェインの作用で睡眠障害に?

普段は寝つきもよく、朝までぐっすり眠れているのに、風邪をひいて薬を飲んだ時は眠れなくなることはありませんか?
実は市販薬には、眠気の発生を妨げるカフェインが入っている商品もあるんです。
カフェインの作用で眠れなくなると、体調がさらに悪化しますので、薬を買うときは成分を必ずチェックしましょう。

薬を買うときは薬剤師に相談を!

眠気の妨げとなる成分の代表格といえば、コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインですね。
脳を覚醒して眠気を抑える作用がありますが、人によっては少量でも寝る前に摂取すると睡眠が妨げられます。
カフェインには利尿作用もありますから、寝る前にコーヒーを飲んでも普通に眠れるという方でも、夜中にトイレに行きたくなって目が覚めることがないように、ノンカフェインタイプのドリンクを摂取すべきです。
ところで、このカフェインは、風邪薬や咳止め薬などにも含まれていること、みなさんはご存じですか?
もし、お手元に薬があったら、成分をチェックしてみてください。
「無水カフェイン」と記載されていたら、要注意です。
風邪をひいたときは、深い睡眠をとって体力の回復に努めなくてはなりませんが、逆効果になってしまうこともあるのです。
このようなトラブルを避けるためにも、カフェインが効きやすい方は、ドラッグストアに常駐している薬剤師さんに相談してから薬を購入するようにしましょう。

栄養ドリンクの摂取にも注意が必要

体調不良とまではいかなくても、疲れがたまったときに飲むことが多くなるのが栄養ドリンクです。
実はこのドリンクにも、カフェインが含まれているものがあります。
1日の仕事が終わって、寝る前に明日の活力源にするため飲んでしまうと、寝つきが悪くなることがあるのでご注意ください。
また、栄養ドリンクには大量の糖分が含まれていますから、カフェインの悪影響はなくても、糖分の摂取過多になる可能性があります。
さらに、さまざまな化学物質も使用されていますので、常用するのは避けてください。
疲れがたまっていたり、風邪気味かなと思ったりしたときは、体が芯から温まる食事を摂って、質の高い睡眠で回復させましょう。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)