コラム July 31, 2023

寝つきが悪くなったら生活習慣を見直す!この時期急増する寒暖差疲労とは?

「規則正しい生活を送り、適度な運動をしているのに、夏になって寝つきが悪くなってきた・・・」
このようなお悩みを抱えている方は、寒暖差疲労を引き起こしているかもしれません。
自律神経を整えて体の不調を改善し、快眠を取り戻しましょう。

気温差が大きい日は要注意!

わたしたちの生命活動は、交感神経と副交感神経からなる自律神経がコントロールしています。
日中は交感神経が活性化するため行動力がアップ、そして、眠る時間が近づくにつれて副交感神経優位の状態になり、心身が休息モードに入って眠くなるのです。

しかし、この自律神経の切り替えがうまくいかなくなると、疲れているのに寝付けないとか、夜中に何度も目が覚めてしまうといった症状が増え、睡眠の質が低下していきます。
自律神経が乱れる要因はさまざまですが、夏シーズンに多いのは「寒暖差疲労」です。
朝晩の気温差が7度以上あると自律神経の活動が過剰になり、肩こりや頭痛、激しい倦怠感などを引き起こします。

また、夜になっても副交感神経が優位にならず、寝つきが悪くなって睡眠不足に陥り、疲労回復が進まず夏バテになるという悪循環も招くのです。
ほかにも、冷えや食欲不振、下痢や気分の落ち込みなども寒暖差疲労の症状として挙げられます。

寒暖差疲労の解消法は?

先にお話ししたとおり、寒暖差疲労は気温差が激しい環境下で蓄積していきますから、暑い夏はカラダを冷やさないようにすることが重要です。
冷房の効いたオフィスで長時間仕事をしている方は、長袖のシャツやカーディガンを着る、レッグウォーマーを使う、手先をこまめに温めるといった冷え対策を徹底しましょう。

もし、カラダが冷えてしまったら、太い血管が通っている首を温めてください。
全身をめぐる血液がすぐに温まりますよ。

寒暖差疲労を解消するには、食事の工夫も必須です。
カラダの熱を作り出すために朝食は抜かず、カラダを温める食べ物(ショウガ、ニラ、にんにくなど)を積極的に摂るように。
冷たい水は飲まず、常温か白湯で水分補給する習慣も取り入れてください。
さらに、入浴はシャワーで済まさず、寝る2時間前ぐらいに38度のぬるま湯に15分浸かってください。
このような入浴法を毎日実践すると、寒暖差疲労の解消が促されるだけでなく、寝る前に体温が急激に下がるようになり、寝つきがグンとよくなります。
自律神経を徹底ケアすれば、睡眠の質が向上して疲労解消が進むことで寒暖差にも強くなり、夏バテ知らずの日々が送れます。
本記事で挙げた生活習慣や行動を、ぜひ、実践してみて下さい。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)