コラム October 11, 2019

睡眠時間が6時間以下の人は要注意!あなたのカラダはコゲている?

食品から糖分を摂取しすぎると、体内でタンパク質と結びついて茶色に変色し、「AGE」という物質が作られます。

これが、お肌の老化を加速させたり、動脈硬化など命にかかわる病気を引き起こしたりする「糖化」という現象です。

細胞がコゲたように変色するこの症状、睡眠時間が6時間以下という方は、すぐに対策が必要です。



カラダのコゲはサビより厄介!

紫外線を浴びたり、ストレス過多の状態になったりすると、体内で活性酸素という物質が増えて、正常な細胞がどんどんサビついて老化が進んでいきます。

肌水分は低下して乾燥肌になり、しわやシミが目立ってきますし、新しい細胞への生まれ変わり(新陳代謝)が滞ることから、一気に老け顔になってしまうんですね。

これと似たような現象が、糖分の過剰摂取によって引き起こされる糖化で、AGEという物質によってタンパク質がコゲたように変色するため、肌に黄ぐすみが目立つようになるんです。
(ホットケーキが加熱によって、変色するようなイメージです)



また、AGEはたんぱく質を破壊することもあるので、その結果、肌のハリを生み出すコラーゲンが失われて、たるみがひどくなることも。

細胞のサビは、ポリフェノールなどの抗酸化物質を含む食品を摂ることである程度解消できますが、コゲの原因となるAGEは体内で分解しにくいため、肌だけでなく骨や内臓にたまりやすくなるのです。

このとても厄介な糖化を防ぐには、糖分の過剰摂取を避けることや、食事をよく噛んでゆっくり食べること、食後に運動することなどが有効とされています。

また、睡眠不足が続くとAGEの代謝がさらに悪くなるので、1日6時間以上の睡眠をとることも不可欠。

慢性的な睡眠不足に陥っていて、肌コンディションの悪化が気になる方は、糖化が進まないように適切な睡眠時間を確保するとともに、食物繊維の多い食生活に改善していきましょう。

糖化改善につながる睡眠のポイントは?

睡眠時間を7時間程度とっても、深い眠りが得られなければAGEの代謝は鈍くなってしまいます。

AGEなどの老廃物の代謝は、眠りついてから3時間の間に分泌量が高まる、成長ホルモンが促しますから、生活習慣の見直しと熟睡できる環境を整えることが先決です。

・寝室の温度と湿度を快適に保つ
・寝る前は、脳を刺激すること(スマートフォンの操作、入浴、飲酒など)をしない
・リラックスして熟睡できるように、腹式呼吸などで呼吸を整える
・通気性がよく、寝返りが打ちやすい寝具を使う


最低でも、この4つのポイントを生活に取り入れて、体質改善を試みてください。

ちなみに、カラダの糖化度は、病院やクリニックで簡単に測定できますから、気になる方は一度検査を受けてみましょう。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)