コラム November 05, 2019

寝具の見直しで風邪&インフルエンザ対策!紅茶はまったく効果なし?

そろそろ風邪やインフルエンザが流行する季節に入り、すでに咳やのどの痛みで苦しんでいる人もちらほら・・・。

その一方で、ネットやテレビの健康情報番組では、間違った風邪やインフルエンザの撃退法が拡散されています。
効くと信じて治療などにテレビで紹介された食品などを摂っている方には、ガッカリの情報になるかもしれませんが、健康維持のために本当に効果がある予防法を紹介していきますので、最後までしっかり記事におつきあいください。

紅茶療法はエビデンスがまったくなし!

風邪やインフルエンザ対策に限らず、病気の予防や治療に関する情報は、毎年流行のように拡散されますね。
昨年はやったのは、インフルエンザ対策の紅茶です。
紅茶を飲む量が増えるほど、免疫力が高まってインフルエンザウイルスに感染しない、というものでした。
また、紅茶に含まれる抗酸化物質(ポリフェノール)が、ウイルスのたんぱく質に吸着し、菌を無力化するんだとか・・・。

残念ながら、これはエビデンス(科学的根拠)がほとんどないという指摘が医学界から多く、しかも、ヒトに感染するインフルエンザで効果が立証されていないことが分かりました。
同じく、高熱がマヌカハニー(はちみつの一種)を摂ることであっという間に引いたとか、インフルエンザが治ったという情報も、ネットを駆け巡りましたね。
しかし、風邪もインフルエンザも、原因となるのは菌ではなくウイルスであって、後者は生物ではありません。
つまり、菌のように食品の成分で死滅させることはできないということです。
風邪などの予防は期待できますが、治療には役立たないというのが、医学界の見解だということを覚えておきましょう。

寒い時期こそ睡眠環境を整えるべき

根拠のない、もしくは乏しい情報に飛びついて、お金を払ってインフルエンザを治す食品を購入するのでしたら、もっと他にやるべきことがあります。

それは、睡眠環境の見直しです。
言うまでもないことですが、睡眠不足や浅い眠りが続くと、カラダの免疫力は一気に低下して、風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。
このような事態を避けるためにも、睡眠時間を7時間ぐらいとるのはもちろんのこと、枕や敷寝具の機能低下が起こっていないが、今すぐ確認してみましょう。
汗の水分を吸ってへたった敷寝具は、布団乾燥機を使っても元の状態に戻りにくいですし、蒸れやすくてニオイがしみついた枕は、寝つきの悪さや中途覚醒を招きます。
それでしたら、快眠をサポートする機能(通気性や調湿、防臭や抗菌など)を持った寝具に買い替えて、免疫力が高まる“質の高い睡眠”を目指してみませんか?

疲労回復とストレス解消のためにとる睡眠の質が高ければ、風邪やインフルエンザなんかはねのけるパワーがみなぎることでしょう!

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)