コラム October 20, 2019

寒い時期こそ習慣に!体温の変化を利用して睡眠の質を上げる!

わたしたちの体温は、起床時から夕方まで上昇し、その後、眠る時間に合わせて下がっていきます。

このリズムが狂わないような生活を続ければ、快眠体質が身につきやすくなるのです。
とくに重要なのは、起床後の行動と寝る前のクールダウン。
快眠につながる具体的な方法を、分かりやすく解説していきましょう。

朝食抜きの生活は睡眠の質を低下させる

1日の生活を活動的に送るためには、体温が上昇することが必要です。

しかし、1日中体温が高い状態になっていると、カラダの疲労はどんどんたまっていき、臓器などが弱って病気を引き起こすリスクが高まるため、夕方過ぎから次第に体温は下がっていきます。

そして、眠りにつくころには、カラダの内部の温度(深部温度)がグンと下がり、心身を休息させる準備に入るのです。

こうした体温の変化をきちんと発生させ、上昇と下降をサポートする行動を習慣にすることで、寝つきがよくなるだけでなく、深い眠りが得られて疲労回復が進みます。

ところが、熱を作り出すエネルギー源となる朝食を摂らない生活を続けていると、昼頃まで低体温の状態が続き、カラダだけでなく脳のはたらきも鈍くなってしまうのです。

さらに、血行不良もあいまってカラダの各所が冷え性になり、平熱が低くなる、寝る前の体温低下が起こらなくなる、といった症状が出ることも。

寒い季節は、冷え性がさらに悪化して、体温が常に低い状態になりがちですから、食欲がない日でも必ず朝食を摂るようにしてください。

体温が寝る前に急下降すると寝つきがよくなる?

先ほどもお話ししたとおり、夜は心身の休息のために、カラダは体温を下げて臓器のクールダウンに入ります。

しかし、寝る直前に入浴して熱いお湯につかると、体温が上昇してしまうため、クールダウンに時間がかかってしまうのです。

これが、寝つきの悪さにつながります。
逆に、寝る直前に急激な体温低下が発生すると、寝つきは驚くほどよくなって深い睡眠が得られることが、大学の研究機関における実験で立証されているんです。

布団に入る2時間ぐらい前に、38~39度ぐらいのお湯に15分ぐらい入れば、このような体温変化が起こりますので、眠りにつくまで時間がかかる方は、今日から実践してみてください。

このように、体温を上げるタイミングで食事をとり、日中はカラダが冷えない生活を心がける。

そして、夜は入浴のタイミングを考えて体温を上昇させることで、カラダのリズムが次第に整っていき、深い睡眠が得られるようになります。

もちろん、健康や美容にも効果大ですから、今日から体温変化を意識した生活を実践してみてくださいね。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)