コラム March 28, 2020

疲れた時に食べる甘いもので疲労増大?寝る前に摂るべき飲料とは?

疲れがたまると欲しくなるのが、ケーキや和菓子などのスイーツですね。
しかし、これが毎日の習慣になると疲労が抜けない体質になり、不眠を招いてしまうことも・・・。
本記事を参考にして、カラダにやさしい糖分補給の方法を覚え、疲労回復が進む快眠を目指しましょう。

甘いものが食べたくなる理由とは?

仕事や家事などを続けていると、交感神経が継続的に緊張し、血糖値が低下していきます。
この状態を解消するために、カラダは甘いもので糖分を補給し、リラックス状態に導く副交感神経のスイッチを入れるんですね。
こうしたカラダのはたらきが、“疲れると甘いものが食べたくなる“という気持ちにつながります。

しかし、糖分を摂りすぎると、逆に、疲労が増大することもあるので、注意が必要です
スイーツなどに含まれている砂糖(ショ糖)は、血糖値を急上昇させる作用があり、それに伴ってインスリンの分泌が始まるのです。
すると、血糖値は再び低下して、すぐに空腹感を覚えるようになりますし、さらなる疲労が発生します。

その結果、短時間で甘いものを食べるということが習慣となり、肥満や生活習慣病につながってしまうのです。
こうしたカラダの仕組みを考えて、疲れて甘いものが食べたくなったときは、砂糖の含有量が少ない食品を選ぶようにしましょう。
糖分は穀物などにも炭水化物として含まれており、砂糖より分解スピードが遅く、血糖値の上昇も緩やかなので、少し甘い味付けがされている、せんべいやクラッカーなどがおススメです。

寝る前は炭水化物の摂取も避ける

疲れて甘いものを食べたくなるのは、昼間に限ったことではありません。
遅い時間まで交感神経を刺激する生活を送っていると、寝る前に甘いものが欲しくなります。
こんな時は、甘いハーブティーを飲んでみましょう。

さわやかな青リンゴの味がするカモミール、砂糖の何十倍もの甘さがあるリコリスやステビアなどは、心身をリラックスさせて快眠に誘ってくれます。



もちろん、血糖値の変動は小さいので、疲労がたまる心配もありませんよ。
このような工夫を続けていれば、睡眠の質が向上していき、疲労回復がどんどん進みます。
快眠と健康維持のために、みなさんも、ぜひ、実践してみてください。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)