コラム April 09, 2023

眠れぬ夜に実践したい!夜空の星を眺めて副交感神経を優位にする!

「布団に入ってもなかなか寝付けない」
「眠りが浅くて寝た気がしない」
このようなお悩みを抱えている方は、就寝前に夜空の星を眺めてみましょう。
天気が悪くて星が見えないという日は、遠くの夜景を見るだけでもOKです。
星空や景色をゆっくりと眺めるだけでリラックスが進み、睡眠が大きく改善しますよ。

就寝前は副交感神経を優位にする

睡眠は自律神経の状態と連動しています。
自律神経は、日中は交感神経が優位になって活動的になり、夜になると副交感神経が働いて休息モードに入ります。
「寝る時間になっても眠気が訪れない」
という方は、夜になっても自律神経が副交感神経に切り替わらず、交感神経がONになっている可能性が高いのです。

これではなかなか眠りにつくことができないし、眠れたとしても眠りが浅くなってしまうので、おやすみ前にリラックスをして副交感神経を優位にする必要があります。
そこでおススメしたいのが、星空を眺めたり遠くの風景を見たりする行動なんです。

自律神経は目の動きで切り替えができる!

交感神経と副交感神経は、目の動きによっても切り替わるという特徴があるんですね。
瞳孔(眼球の中にある黒目の部分)の大きさは、目線を向けるモノの距離によって変化します。
瞳孔は、近くを見ると緊張状態となり拡張して大きくなりますが、遠くを見るとリラックスが進んで収縮し、小さくなるんです。
こうしたカラダの仕組みを利用して、快眠を得るために、夜になったら遠くの星を眺めるようにしましょう。
遠くを見ることで瞳孔が小さくなり、次第に副交感神経優位の状態に切り替わってリラックスが進みますよ。
遠い星空を眺めてそのまま布団に入ればストレスが抜け、くつろいだ状態で床に就くことができ、自然な眠気が訪れることでしょう。

星空を眺めた後のスマートフォンの操作は禁止!

せっかく夜空を眺めて心身がリラックスモードになっても、そのあとスマートフォンの操作をしてしまうと台無しになってしまいます。
スマートフォンから発せられるブルーライトを浴びると、脳が昼間だと判断してしまい、眠気をもたらすメラトニンの分泌が抑えられ、眠れなくなってしまうんです。
さらに、スマートフォンからの情報によって脳が覚醒し、ますます眠気を遠ざけてしまいます。
眠る前の強い光は厳禁ですが、優しい星明りならあなたを眠りへと導いてくれますよ。

(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)