コラム July 06, 2020

寝る前はエアコンを消すべき?夜間熱中症を防ぐ睡眠環境とは?

日中の日差しが強いと建物全体が熱くなり、夜になると輻射熱(ふくしゃねつ)となって部屋に熱が移動します。
そして、室温が非常に高くなって寝苦しくなるばかりか、夜間熱中症のリスクが高まるのです。
こうしたトラブルを防ぐには、エアコンをひと晩中つけて寝るのが一番です!

気づいた時には体内が脱水症状に?

夏は夜になっても高温・多湿の状態が続くうえに、昼間にたまった建物の熱の影響で、快眠に不向きな睡眠環境になりがちです。
睡眠に最適な環境は、温度は26度前後、湿度は50%前後ですから、この数値を上回るようでしたら、エアコンをひと晩中つけて寝るようにしましょう。
「電気代がもったいないから」
と思ってガマンすると、発汗量が増えて寝ている間に熱中症になることもあります。

そもそも、わたしたちの脳は、カラダが水分不足になってしばらく経ってから、のどが渇いたと感じるんですね。
この症状が睡眠中に発生したら、命にかかわる重篤な症状を引き起こすリスクが高まることは、難くないですよね。

エアコンをつけっぱなしで寝るメリット

健康のため、命を守るためとわかっていても、エアコンの使用時間が長くなると、電気代が気になるところです。
でも、みなさん、ご安心ください。
使用環境や機種にもよりますが、エアコンを12時間連続で使用した場合と、24時間連続で使用した場合とで電気代を比べると、さほど変わらないという結果が出ています(ダイキン調べ)。

エアコンの使用で電力が一番かかるのは、スイッチを入れて設定温度まで温度を下げる時なんです。
エアコンを切って眠りについた後、寝苦しくて起きて再度エアコンをつけるほうが、電気代がかかってしまうこともあります。
また、このように眠りが遮断されると、睡眠が浅くなって免疫力が低下しますし、疲労回復も進まないので、
「暑い夜は、エアコンをつけっぱなしで寝る」
という習慣を徹底して下さい。

風がカラダに直接当たらないようにし、布団をかけて寝れば、風邪をひく心配もありませんよ!
(監修:精神科医・内科医 豊田早苗医師)